小説

2008年2月14日 (木)

チームKSの冒険物語 Samurai has landed

 クイズです。以下の作品はなんでしょう?
 「ある村で戦った武人たちの物語。村の中心部に三方から道が集まり、小川には水車小屋がある。イニシャルKSのリーダーは歴戦の勇士。共に戦ってきた右腕のような部下、村娘と恋仲になる者たちと戦い、戦の後村人たちは武人たちに敬意を表し土まんじゅうを作った」
 映画ならいわずと知れた『七人の侍』、KSはKanbei Shimada:島田勘兵衛。
 これが小説だと傑作『鷲は舞い降りた』、Kurt Steinerとなる。
 偶然の一致か、どうか分かりませんが。
 『七人の侍』の影響のほとんどは、プロットを利用したもの。専門分野の異なるプロフェッショナルが集まり、プロジェクトに当たる。
 有名どころでは、エーゲ海の架空の島の大砲を爆破する『ナバロン』、盛りを過ぎた男たちがスペースシャトルの修理をする『スペースカウボーイ』、スイス銀行の金塊を盗む『黄金の七人』など、いろいろ。
 ところが、『鷲』は、武人としての戦いを全うしようとする島田勘兵衛の生き方を取り入れ、『七人』を換骨奪胎している。たとえ不利な戦いでも、全力を尽くす生き方である。部下が犠牲になっても、悲しみを表に出さず、粛々と仕事を遂行する。
 正しく戦いたいドイツ軍人が、ファシズムに裏切られる物語でもある。
 東部戦線からの帰りに、ユダヤの少女を救うエピソードは、勘兵衛が、僧侶に化けて赤ん坊を救うエピソードからインスパイアされたよう。軍人として、弱いものを見殺しにできない資質であることが分かる。
 映画化に当たって、ジョン・スタージェスにお鉢が回ってきた(あるいは、スタージェスがプロデュースしたか知らないが)のも、本歌を製作サイドが承知していたからと、想像してみる。
 映画はマイケル・ケイン、ロバート・デュバルが適役ながら、原作の良さを十分に生かしていない。恐らく、製作された77年当時、ドイツ軍人をかっこよく描くことに、まだ抵抗があったからでは。
 原作に忠実にリメイクしていただきたいもの。スタイナーは、もちろんジュード・ロウ。ついでに、リーアム・デブリンはキーファーで。

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