中東映画

2008年3月17日 (月)

『迷子の警察音楽隊』 <クスクス>コメディの秀作

 中東はキリストさんの時代から2000年、ユダヤやアラブらの民族同士がいがみ合い続けている、と云うのは大嘘。
 1948年、多民族が仲良く共生していたパレスチナに無理矢理イスラエルを作り、先住していた人々を武力で追い出し、イスラエル軍がナチのようなホロコーストを行っているのが実情。

 それでも、安穏に暮らしたいのが双方の市民の本音。
 隣街の異民族が気に食わないと思っても、酒の勢いに任せ、ひとつ頭をポカンとはるくらいが関の山。あんまりやりすぎて恨みを買うと、女房子供にも累が及ぶので我慢する。
 個人レベルでは、そんなところ。軍隊や情報機関の手先らが騒動を拡大しなれければ。

 『迷子の警察音楽隊』は、不思議なおとぼけタッチのコメディで、堅物の隊長率いるエジプトはアレキサンドリアの警察音楽隊がイスラエルのある街から招待され、途中一夜の宿を提供してくれた人々との交流のお話。
 小さなギャグと云うか、クスクスと笑ってしまうような素朴な演出が楽しい。

 お互いが、少し遠慮がちに接している雰囲気がとてもいい。
 ぎこちない付き合いを『マイファニーバレンタイン』『サマータイム』などの名曲や、イスラエルの流行歌?が一役買う。

 イスラエルでかつてオマー・シャリフに人気があったなど、イスラエルの庶民事情も大変面白い。

 いつも苦虫を噛潰したような堅物の隊長サッソン・ガーベイや女好き隊員サーレフ・バクリの芝居も楽しい。

 少しばかり『ノーカントリー』の口直しになった。

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