福岡の映画館主の方々、<入れ替え制>を止めてください
最近の映画は、どうしてこう記憶に残らないのだろうと考えていたら、一度しか観ていないことに気がついた。東京では10数年前までロードショーでも2度続けて観られた。
『スターウォーズ』を初めて観たとき、クライマックスの戦闘シーンをもう一度楽しみたくて、『未知との遭遇』も、クライマックスのUFO乱舞を観るため、続けてみた。『スティング』は、2回観て最後のひと勝負に出る前レッドフォードが<口になにか挟む>意味を知り、『叫びとささやき』は大変若かったせいもあるが、続けて観てやっと姉妹たちの苦悩を理解できた。
今は続けて観ようとすれば、当然ながら2倍の料金がかかる。
お客をバカにしたこんなアンポンタンな制度がいつから始まったのか。
一回しか観られない<入れ替え制>に対して、自由席で何度も観られるシステムを業界用語で<流し込み>と云うらしい。ちなみに、切符売り場を<テケツ(チケットのなまり)>、切符の半券を切る係を<モギリ>。今も云うのかしら。この制度では中央部に白いシートカバーがかかった指定席があり、通常の料金の半額くらい?の指定席料金を余分に払えば利用できた。時間と座席が指定されているので、予約することもできるし。空席があればいつでも利用できた。混雑が予想される場合、並ばずに観たい場合に重宝な手段、一回目は指定席で鑑賞し2回目は自由席で観ることもできた。
全席入れ替え制を始めたのは、おそらく70年代に始まった岩波ホールだろう。東京のロードショー館として席数が200席と小さく、未公開の選りすぐりの名画の上映を始めた。また、シネマスクエアとうきゅうなどが似たようなコンセプトでオープンした。この2館でかかった作品は、日本広しといえども、ここでしか上映していなくて毎回ほぼ満席なので入れ替え制も納得できた。
90年代、入れ替え制のアメリカ式シネコンが全国に広まり、日本企業経営の劇場も追随した結果、現在のようになったよう。
現在、ロードショーの売り上げの9割が首都圏だと云う。つまり、博多はじめ地方はどこでも閑古鳥が泣いている訳だ。そのような地方映画館の現状で、満員になる場合を除いて、入れ替え制にしている意味はほとんどない。だったら、混雑する場合以外は入れ替え制を止めて、観たい客には何度も観せた方がいいと思う。喜怒哀楽をともにするには、お客は多いほどいいのだ。
福岡の館主の方々、ぜひ考えていただきたい。損はないはずだ。
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